COSKELの長袖T・新作第一弾は、この夏、メンズで大人気だった(あのDavid Rudderもお気に入りです!
例のギフトボックスに入れておいたところ、後ほど電話でとても喜んでいました)、
PRAA Teeをついにウィメンズでリリース!
商品写真は、COSKEL UNIVERSITY
公式サイトにUPされています。ぜひご覧ください。
色は明るめの、ちょっと白を混ぜたようなマスタードイエロー、深まる秋にぴったりな色合いで、ジーンズとは抜群の相性です。新聞記事を模したプリントが、襟ぐりに大きくかかっているのがポイントです。(ちなみに、トリニダッドでは朝日または読売新聞的存在の、
Trinidad Guardianの一面を拝借しました。)柄をよーく見ると、新聞記事の見出しが "Coskel University Does It Again!"(COSKELがまたやってくれました!)となっているのがご愛嬌です(笑)。
さて、PRAAって何?と疑問を持たれた方も多いと思いますので、本邦初、解説させていただきますと、
Poetic Religion Anti Authority
の略でP.R.A.A.です。Poetic Religionとは、活動期間こそごく短かったものの、90年代初頭、若い世代の間で大人気を博した、伝説的なRapso(ラプソ=トリニダッドのヒップホップ)グループの名前です。彼等の音楽は、非常に独創的・革新的で、ワンパターンに陥っていたそれまでのRapsoのスタイルを打破した、当時の先端を行くものでした。しかしながら、米国でのメジャーデビュー寸前に解散、今では知る人ぞ知る、幻のグループとなりました。このTは、トリニの音楽業界以外では、一般的にほとんどその存在を知られていない彼等の功績へのトリビュートとして制作しました。
Rapsoは、その名のとおり『ラップ+カリプソ』を語源とし、ラップのフォーマットを用い、カリプソで多く取り上げられるような社会的・政治的内容の歌詞をヒップホップ+アフリカンのビートに乗せてトリニダッド語で綴る、非常にコンシャスかつハードコアな音楽です。歌詞の内容に重きを置くという点では、じつは『ソウル+カリプソ』のソカよりも余程、カリプソの直系に位置する音楽なのです。Lancelot Layne(ランスロット・レーン)というアーティストが70年代に基礎を築いたジャンルであり、代表的なアーティストとしては、Brother Resistance(ブラザー・レジスタンス), Kindred(キンドレッド), 3 Canal(スリー・カナル)らがいます。そして今でこそ人気グループに数えられるKindredと3 Canalですが、それらのユニット結成の立役者が、このTシャツでトリビュートしたPoetic Religionのメンバーであったことはあまり知られていません。
PRAA - Poetic Religion Anti Authority, すなわち、そんなコンシャスなRapsoのメッセンジャーであったPoetic Religion は、文字通り、Anti Authority (反体制)を徹頭徹尾貫いたグループでした。Tシャツに描かれている、拳を高々と突き上げる子供はそんな彼等のスピリットの象徴であり、黒人解放運動団体の雄、ラディカルな事で知られるブラック・パンサーの、60年代に撮影された報道写真から着想を得て描かれました。(ちなみに、ブラック・パンサーの創始者、ストークリー・カーマイケルはトリニダッド出身とのこと。)
クールな外見の奥にそんな熱いストーリーが隠されているPRAA T、一着いかがでしょうか?