ジューヴェイ&カーニバルマンデー、そしてカーニバルチューズデーと、まるまる2日間に渡る日程が、今年、2007年も無事に終了した模様です。
上画像は、現地の新聞、Trinidad Express誌の本日号です。カーニバルのメインイベントといえば、仮装パレード『Mas』ですが、昨年までのメイン会場だったサヴァナのステージが今年は使えなかったこと、そして、昨今の犯罪率の上昇が響いたのか、例年に比べて全体に人出が少なく、また、アメリカ、ヨーロッパ等からの観光客も減少したとのことです。各マスバンドのプレゼンテーションも、時間が短く、各バンドの規模も例年より小ぶりであったことが記されています。途中でにわか雨が降ったりということもあったようですが、目立った事件事故が無かったというのはやはり素晴らしいですね。セキュリティがしっかりしていたとあります:
Plenty, pretty mas in PoS, Smaller crowds, smaller bands
トップに大きくフィーチャーされているのは、マスバンド、
TRIBEの『Imp』(小悪魔)セクションです。このアクアブルー&オレンジのコスチューム、わりと最後のほうまで売れ残っていたのですが(筆者個人は、ずーっと可愛いと思っていたのですよ!ぎりぎりまでトリニ行きが決まらなかったので、まだ売れ残ってくれててラッキー!と思っていたほどです)、実際のカーニバルのロードでは、色使いが見栄えがするしディテールも良く出来ているとのことで、かなり人気が高かったそうで、こうして新聞の一面に選ばれたほどです。いや〜、わからないものですねー。
他にもTRIBEでは、前評判の高かったセクションが、実際はそれほど良く見えなかったりというのがあったようです。そのような話を聞くと、やはりコスチュームというのは、サイトに掲載されているだけの、限られた枚数のモデルのポーズ写真で見るのでは、善し悪しの判断にも限界があるなあと思わされますし、当然、実際の着用者の体型や肌色、ヘアスタイルやメイクによって、着こなしも変わってきますね。また、セクションとして集団で見た場合に、メンバー全員の調和が取れて見えるデザイン、見えないデザインというのもあるでしょう。ちなみに写真左側のほうは、
LegacyのなんちゃってIP2006(昨年の
Island Peopleのコスチュームとよく似ているんです・爆)レインボーコスチュームですね。
また、早くも、オンラインでカーニバル当日の写真ギャラリーが見られるようになってはいますが、見たくてたまらない人が殺到しているのか、アクセス状況が非常に悪くなっています。なかなかページが開きませんので、頃合いを見てアクセスし直してみることをおすすめしますが、以下がリンクです。TRIBEやIP、Legacyなど主要人気バンドのロードでの様子が見られるようです:
Trinisoca.com
筆者も早く見てみたいのですが… :-( 上記のサイト、今、めちゃくちゃ重くなっています〜…まあ、2、3日中に、Triniscene.comのような有名サイトにも写真がまとめて上がってくると思われます。
待てない!とりあえず今年のカーニバルの雰囲気だけでも見てみたい!という方は、こちらの個人サイトからどうぞ。実際にmasに参加された方の当日のレポートの一部です(『Trinidad Carnival Diary』さんのページ):
Pics
Mas on de Move!!!!!!
今年のMasについては、伝え聞いたところでは、やはり
Brian Macfarlaneが、非常に素晴らしかったようです。見事、2007年のBand of the Year、最優秀バンド賞を受賞しました。結局、デザインスケッチしか見ていないので、実際のコスチュームがとても楽しみです!早くアップしてくれ〜。冒頭の新聞記事によれば、他には、ライバルと目されていた
Trini Revellers、そして冒頭でも触れたTRIBEの2バンドが特に目立っていたようです。Macfarlaneのバンド・オブ・ザ・イヤー受賞についてはこちらから読めます:
Clean sweep for MacFarlane
また、気になる今年ナンバー1カーニバルソング『Road March』のタイトルは、前評判通り、Machel Montanoの
『Jumbie』が獲得、他の追随を全く許さなかったようです。次点が、Shurwayne Winchesterの
『Open D' Gate』、他に支持を得たのは、Crazyの
『Cold Sweat』やIwer George
『Fete after fete』など、ベテラン勢だった模様。しかしこれで、一昨年、今年と連続で、MachelとKernel Roberts(御大Lord Kitchenerの息子)のコンビによる共作がロードマーチ獲得で、まさに波に乗っていると言えましょう。ちなみにMachel本人は、今年はIsland PeopleでMasを楽しんだとのこと。他にもIPには、超有名クリケット選手のBrian Laraなどのローカルセレブが多数参加していたそうです。Express誌に掲載の元記事はこちらから:
Machel's 'Jumbie' way ahead in Road March race
それから、日曜のカーニバル前夜祭、Dimanche Gras(ディマンシュグラ)で行われたCalypso Monarch『カリプソ・モナーク』で優勝したのは、中堅大御所?カリプソニアンのCro Croで、曲は"Nobody Ain't Go Know"でした。エクステンポ(即興カリプソ)の名手としても知られ、『本物』のカリプソを聴かせてくれる今や数少ないアーティストのひとりですが、さすが、今回で8度目の受賞とのことです。次点は、DeFosto (今年のパノラマ優勝チューンの作者)でした:
Cro Cro 'knows' how to win...Eustace takes 8th King title
カリプソ・モナークの詳しい結果、カーニバルキング&クイーンの選考結果は以下です。大好きなカリプソニアン、Shadowが出ていたとは知りませんでした。でも10位か〜。まあ、鬼才の名をほしいままにし、大きな名声はとっくに得ているお方なので、順位は今更どうでもいいものの、超・大御所ながら、今でもコンペに出ていたこと自体がちょっと驚きでした:
The complete results: Calypso Monarch, King Of Carnival and Queen Of Carnival
また、金曜に行われたPower Soca Monarch『パワー・ソカ・モナーク』は、今年はベテラン、Iwer Georgeが獲りました。残念ながら、日本から出場のMinmiさんは惜しくも受賞を逃しました。ソカ・モナークに関しては、歌そのものよりも演出で勝負といったショウ的要素の強いコンペティションですが、今年も数々のド派手ステージが繰り広げられた模様です:
POWER TO IWER, Shurwayne dethroned as Soca Monarch
一方、よりメロディアスなGroovy Soca Monarch『グルーヴィ・ソカ・モナーク』は、バーベイドスのアーティスト、Biggie Irieが受賞しています。
まだまだ、これからオンラインでたくさんのカーニバル・イベントの写真が出回ってきますので、楽しみですね!また改めてご紹介したいと思います。昨年も書きましたが、トリニダードカーニバルの終了、イコール、世界各地のカーニバルの幕開けということです。今年も、トロントやワシントンDC、ロンドン、そしてNYにまたカーニバルがやってきます。10月のマイアミまで駆け抜ける、カーニバル・サーキットがオープンです!!
下画像は、
Trinidad Guardian誌の本日号です。こちらもカーニバル特集です: