少し前の事になるけれど、ジャマイカのレゲエ・アーティスト、I Wayne(アイ・ウェイン/写真左)が、以下のような発言をした。ちょうど、彼の曲、"Can't Satisfy Her"がヒットしていた時期のことで、いい気になっていたのだろう。
『ソカは悪魔の音楽だ』
"Soca music is the Devil music."
まず日本の皆さんに説明させていただきたいのは、西欧社会では特に、『悪魔』と罵られることは非常に不名誉であるということだ。要するに I Wayneは、ソカという音楽は、呪われている、邪悪なものだ、有害だと罵ったわけだ。そして、なぜ彼がそう断定できたのかという、十分な釈明もなかった。ただ放言しただけである。これは冒涜以外の何物でもない。
ソカという音楽は、トリニダッドの文化の要であり、カーニバルの生命線ともいえる存在だ。それを理由もなく公に侮辱されたのだから、日頃は穏やかなトリニダディアンたちも、さすがに頭に来た。人気ソカ・アーティスト、Bunji Garlin(上写真右)がいち早く反応し、
"Yuh Mad or Wah"というアンサー・ソングを発表するに至った。何かのイベントで出くわしたBunjiとI Wayne、実際に殴り合いになった(!)という噂も出た。頑張れトリニ!見返してやれ。
ここまでは良かった。
が、それっきりである。
ジャマイカの、それもジャンル違いのぽっと出の一発野郎にこれだけ侮辱されておきながら、情けないことに、誰も後に続かなかったのだ。文字通りの、Bunjiの孤軍奮闘。この騒動はこのまま、尻つぼみに沈静化したに見えたのだが。
…お待たせしました。COSKELやりました。新作Tをお洒落にリリースという形で、ついに報復に出ました!
やるときゃやります。ガツンといきます。で、ここまでの反響がスゴイです。いろんな事を言う人が出てきました。まさに賛否両論です。某カリビアン掲示板(英語)では、『2ちゃんねる』並みの手に汗握る攻防戦が勃発しています(笑)。
ラッパーのエミネムを見てほしい。"Controversy"いわゆる、物議を醸すという行為は、結果として大衆を惹きつけるのである。思った通りの展開に、我々ニヤリ。皆さん、これを機に大いに語って、大いに主張していただきたい。
そして先日、ついに、賛成派のほうに強力な助っ人が現れた。Bunjiのクルー、Asylumのメンバーが、近々行われる有名イベントのステージで、問題の新作Tを着用してくれることになったのである!その人物曰く、COSKELのウェブサイトで一目見て、我々の主張にいたく感激し、サポートしたいと即ゲットに走ったとか。かなり気にいってくれた様子である。今後の展開が非常に楽しみになってきた。追ってレポートしていくので、ご期待いただきたい。
日本の皆さんの反応はどうか。恐らく、ソカの知名度の低さからして、別に関係ないやという方のほうが多いかと思うが。1つだけ言っておきたいのは、我々、レゲエは好きです。ボブ・マーリーも、BujuもSizzlaも、ショーン・ポールも好きです。我々の行動は、レゲエ・ミュージックに対する批判ではなく、I Wayne個人の態度が気に食わないだけ(笑)という事をご理解いただきたい。よって、レゲエ・ファンの方、リラックスしてください。I Wayneファンの方は…好きにしてください(爆)燃やすなり、何なりとご自由に。恨むならI Wayneを恨んでくださいまし。
ここNYブルックリンで、日本人が着るには少々危険なブツかもしれませんが、ソカ・ファン、トリニ愛好家の方、東京で、横浜で、大阪で、また、2月のトリニダッドのカーニバルで着るには持ってこいです!ウケる事間違いありません。もちろん、日本への発送も承っております。よろしくお願いします。
噂の過激な新作T(期間限定販売)をチェキ!