おかげさまで好調な滑り出しを見せている新コーナー"Trini Dictionary"ですが、やはり、アメリカ人、日本人を問わずよく聞かれる質問ナンバー1について、一度は詳しく解説しておくべきかと思います。では行ってみましょう。Leh we go!
本日の言葉:"coskel"
言うまでもなく、ご存じ、我々のデザインするクロージング・ブランド、
COSKEL UNIVERSITYのcoskelである。読み方は『こすける』。この言葉も当然、トリニ語、すなわちトリニのパトワ(方言)なのだが、米英語の説明としては、以下のようなものをよく見かける。
coskel - Outlandish taste in clothing, decor or style
すなわち、『風変わりな趣味の服装、装飾または様式』の意となり、転じて、『異国風の装い』ともとれる。また、"overdressed"『過剰な装い・お洒落し過ぎ』という訳もある。解釈によっては、日本語でいうところの、いわゆる『洒落モノ』『伊達(だて)』といった意味になるのである。『伊達』とは、風変わりだが粋で人目に立つという意味である。『伊達男』とは『イカした着こなしが様になっている、板についている奴』のことであるが、トリニの伊達男といえば、何と言ってもカリプソニアンたち。どいつもこいつもいつでもメチャ決まってるピンプな彼等。
何となく、感じが掴めてきただろうか。つまり、我々の提案する一風変わった、今までになかったスタイルで、皆さんに装っていただこう、カリビアン流のユニークな着こなし教えます、ということで、"Coskel University"言うなれば『オシャレ大学』となったのである。元々、ブランド名を決定する前から、ヴィンテージ風で行こう、ということにはなっていたのだが、さらにカレッジテイストという方向性を決定づけたのが、このネーミングだったのだ。
『風変わり』は、我々にとってはむしろ褒め言葉。元来アウトロー体質で、体制からはみ出てなんぼ、流れに逆らって当然という、世間の基準からしたらきっとちょっと変わった生き方で、それぞれに世の中を渡ってきた筆者と相方コラーニ。加えて、筆者は東京は築地で産湯をつかった『てやんでい』な江戸っ子だし、一方、相方はBelmontという、トリニの首都ポート・オブ・スペインの中で最もルーツィかつラフ&タフな地域で少年時代を過ごした人間だ。"coskel"には、ちょっぴりギャングスタな意味、心意気もこもっているのだ。両者のスピリットのケミストリー(化学反応)から生まれるファッションを、NYというフィルターを通してスタイリッシュに提案していきたい、そんな風に思っていたりする。